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ネット購入車の組立や整備のご依頼について

近年ネット通販で自転車を購入して「組み立てをしてほしい」「自分で組み立ててみたけど調子がおかしい」といったご相談が増えています。


ネット通販で購入すると組み立てや調整もされていない工場出荷時の箱のままで送ってくるだけの無責任な業者も多いですが、見よう見まねで組み付けて公道で走り事故を起こすケースが増えてきたと国民生活センターで注意喚起がされて一時期ニュースにもなりました。



当店では組み立て依頼をお受けするにあたって以下のような条件をご提示しております。


・あくまで当店でご購入頂いた自転車の整備や修理のお客様が優先

・他店購入車の組み立て工賃は最低でも税込33,000円から(状態や仕様による)


また、自分で組み立てて点検や調整をご依頼される方に対しては、我流で組み立てた自転車は点検や調整以前の問題で、組み立てのやり直しをしなければならない(つまり33,000円掛かる)ケースが殆どであるということをご説明しております。


せっかく安く買ったのに酷い!

とお思いになる方もいるかもしれませんが、ネットで購入された(特に安価で販売されている類の)自転車は品質に問題があるものも多く、どんなにしっかりと整備をしてもうまく精度が出ずに余計な手間が掛かるものも珍しくありません。


これまで当店でも様々なケースがありましたが、つい最近も7段ギアのスペックに対して6段用の変速機(6/7段兼用ではなく6段専用)が付いていたといったびっくりエピソードがあったばかりです。


そういった出所がよく分からないような自転車の組み立てを受けてしまうと、あとからトラブルが起った場合に当店で販売したわけでもない自転車なのに責任を負わされるかもしれないリスクが生じます。


そもそも初期不良や輸送事故等で最初から壊れている場合も稀にありますが、それをお伝えしても「お前が壊したんだろ」とか「ぼったくろうとしている」だとか取り付く島もない方もいらっしゃいます。(なので断るお店も多いです)


以上のようなリスク等を踏まえて当店では工賃を高めに設定していること、さらにはパーツの交換が必要と判断した場合はその都度ご提案させて頂く場合もございますので、予めご理解の上でご依頼をお願いしたく存じます。




(追記)

自分で組み立てて点検に持ち込んだ際に33,000円掛かってしまうのはどんな場合か?

といったご質問を頂きましたので補足致します。


箱詰めの自転車は7割程度組まれた状態で梱包されていて前輪・ハンドル・ペダルなどを取り付ければ形としては出来上がりますが、当店では基本的に7割の状態から更にパーツをばらして各所のグリアップを行い、ワイヤーも工場出荷時は必要以上に長いことが殆どのため最適な長さにカットしてやはり専用グリスを塗っていきます。


そのうえでブレーキや変速の調整をして、お使いになられる方の体格などを考慮してセッティング、各所のトルクチェックまで行います。


専門店経験者や整備士資格をお持ちでない方がご自身で組み立てる場合はこれらの作業を全てとまではいかないまでも及第点(安全に乗れるレベル)と言える範囲でできることが求められます。


しかし実際にはフロントフォークが逆向きのままな方(梱包時は逆向きのため)、ペダルを左右逆に無理やり付けてしまう方など、あきらかに基本的な知識や技術もないまま組み立てをされている場合や、そもそも自転車の品質や工場での組付けが酷く一旦ばらして組み立てのところからやり直すべきと判断する場合が多々あり、その際は33,000円掛かる旨のご説明を行っております。


自転車屋はメーカーや代理店など品質保証やアフターフォローがしっかりなされている専門業者から仕入れを行っていますが、ネット通販の場合は専門知識を持たない業者や海外の胡散臭い業者などが大手通販プラットフォームを介して日本の消費者をターゲットにしている場合もあります。


すべてのネット販売業者が駄目とは言いませんが、中には品質チェックも組み立ても調整もせず段ボール箱を右から左へ発送するだけで利益を得ている業者も多く存在しています。


いずれにせよネット通販で購入する場合はすべてが自己責任となることを認識してご利用ください。




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