一般車を買う時にチェックすべきポイントとは
所謂ママチャリは1万円程度の廉価モデルから10万円近くする上位モデルまで幅広く販売されています。
価格の違いによって車体(フレーム)の造りをはじめ、構成部品の性能や品質に差が生じてきます。
自動車や歩行者が行きかう公道を自身の命を預けて走る「乗り物」である自転車にトラブルがあってはなりません。
特に通勤や通学といった毎日のように使用する方にとって品質は重要な要素と言えます。
しかし見た目のデザインやギアの段数などといった分かりやすい部分だけを見て、細かい違いはうやむやなまま購入されてしまう方も少なくないと思います。
自転車は外見だけでは違いの判断が難しい箇所もたくさんありますので、店員に説明を受けながら自分に合った自転車を選んでいく必要があります。
以下の項目では構成部品の違いなどをご説明し、実際にお店でご質問される際のポイントにして頂ければと思います。
また、ページ下にある「おすすめブログ」も併せてご参考ください。
◆部品材質
ハンドル・車輪・クランク・カゴ・泥除け・スタンド・荷台・シートポスト などで使われる材質の違いです。
鉄:安価で錆びやすい。黒塗装が一般的で主に廉価車で多用されるが、一部のミドルグレード車でもコストダウンで使われる。
樹脂:主にカゴやブレーキレバーなどで使用される。倒したりしても金属のように変形することがなく軽量で比較的に安価。
アルミ:「軽い」「錆びに強い」が特徴。車体(フレーム)までアルミ製の自転車は漕ぎ出しが軽く坂道にもおすすめ。
ステンレス:「頑丈」「錆びに強い」が特徴。高額車で多用され、耐久性が求められるような通学や通勤用などにもおすすめ。
◆前輪ブレーキ
自転車に乗る上で重要なブレーキは要チェックポイントです。
シングルピボット:左右のアームを1本の軸で固定した一般的なリムブレーキ。
ダブルピボット:2つ目の軸を設けることでテコの力が増し、軽い力でもブレーキが効きやすい。デュアルピボットとも。
◆後輪ブレーキ
前後のブレーキは基本的にシステム(構造)が全く違うものが付いています。
バンドブレーキ:廉価車に付いているブレーキ。古くなるとキーキーと不快な音が鳴り出しブレーキ全体の交換修理となる。
サーボブレーキ:不快な異音が比較的発生しにくいバンドブレーキの発展型。バンドブレーキと互換性あり。
メタルリンクブレーキ:異音が出ても専用グリス注入で修理が可能。バンドブレーキと互換性あり。
ローラーブレーキ:中級以上の車体に付いている静音性に優れたブレーキ。異音が出ても専用グリスを注入し簡単に修理可能。
◆ライト
今やオートライトが主流ですが上位モデルはワット数の違い等でとても明るいものや、停車中も点滅する残光機能のものがあります。
ブロックダイナモ:タイヤに押し当て発電するON/OFF手動式。LED仕様は発電時の抵抗が少なく比較的静音で明るく長寿命。
オートライト:自動点灯式で無灯火対策におすすめ。ブロックダイナモのように抵抗が生まれず音も静か。LEDが主流。
◆変速ギア
外装式は製造コストが掛からず比較的安価。内装式は製造コストが掛かり割高ですが使い勝手がよくおすすめです。
シングルギア:変速機構がないタイプ。
外装式:主に6段ギア。ギア歯が6枚むき出しになっていてペダルを漕ぎながら操作をして切り替える。
内装式:主に3段ギア。走行中でも停車中でも切り替え可能で操作が簡単。ギア歯は後輪ハブに収まっておりトラブルが少ない。
◆チェーン
意外と誰も気にしないチェーンですが同じ様なチェーンでも違いがあったり、構造が全く違うものがあったりします。
普通のチェーン:一般的なチェーン。定期的な注油をしないと錆びてきてキリキリと異音が出始めます。
ガードチェーン:防錆コーティングがされていて比較的錆びに強く長寿命だが注油は必要。メーカーによって名称が異なる。
ベルトドライブ:カーボン繊維などを織り込んだ非金属なので強靭で人力程度で切れたりする心配がなく錆びとも無縁。
シャフトドライブ:ペダルを漕ぐと棒状のシャフトが回転し後輪に無駄なく力を伝えられる。見た目もすっきりで未来的。
◆タイヤ
タイヤは後からも交換ができますのでご参考までに。※太めのタイヤは他と互換性がありません。
普通のタイヤ:一般的なタイヤは主に1-3/8規格の太さの物が使用されている。
耐摩耗タイヤ:摩耗に強く長寿命で通学モデル等に付いている事が多い。電動アシストにも最適。
太めのタイヤ:マウンテンバイク規格のスリックタイヤで段差や悪路に強い。近年多くのメーカーで採用車が発売されている。
耐パンクタイヤ:異物の貫通に強い素材を入れるなどして肉厚を増やしたパンクリスクの軽減に効果のあるタイヤ。
ノーパンクタイヤ:絶対にパンクしない代わりに多くのリスクもあるタイヤ。⇒下記「おすすめブログ」参照
26インチ or 27インチ
26インチや27インチというのは車輪(タイヤ)の直径サイズを表しています。
適応身長(目安)
26インチ/145cm~175cm
27インチ/150cm~180cm
自転車によって違いはありますが大まかな目安としては上記の通りとなります。
ちなみにさらに小さな24インチ以下のサイズや、身長180cm以上の方には大きな28インチというのもおすすめです。
さらにサドルのやぐら返しや直付け型のサドルに交換することで適応身長よりも低い方でも跨げるようにすることもできます。※下記おすすめブログ「サドルの裏技教えます」をご参照ください。
26インチは安定型・27インチはスピード重視型
あくまで理屈上のお話であり極端に違いが出るわけではありませんので、どちらか一方に過度に拘る必要はありませんが両サイズの特徴は以下の通りとなります。
26インチは小回りが利き取りまわしが良く、さらに漕ぎ出しが軽くスムーズな発進が出来るので安定した操作が出来ます。
27インチは径が大きい分スピードに乗りやすく比較的距離を稼ぎやすいという特徴があります。
女性は26インチで男性は27インチと思い込んでいる方や、27インチの方が26インチよりも優れていると誤解している方などたまにいらっしゃいますが全然関係ありません。
また、最近はマウンテンバイクの26・27.5・29(700c)インチ規格の太いタイヤを装着した段差や荒い路面などにも強く、路面とのグリップや乗り心地を向上したモデルも各メーカーから販売されおり人気です。
ハンドルの形について
ママチャリでは主にセミアップハンドルとオールラウンドバーハンドルの2種類があります。
セミアップハンドルは手前にぐにゃりと曲がっている形状のものを言います。
持ち手が近く乗車姿勢は起きやすいので疲れにくい上に「ハの字」で握れるのでハンドル操作がしやすく、荷物を積んだ状態でも安定感のある走行が出来ます。
そのため、楽な姿勢で乗りたい方や、普段から荷物が多い方に向いています。
一方のオールラウンドバーハンドルは横型のまっすぐな形状のハンドルを言います。
前傾姿勢になることでペダルも踏み込みやすくなり速度も出しやすくなります。
また、ハンドルを切る際もきびきびとした操作感となりやすいのも特徴です。
そのため、長距離やスピード重視な乗り方をされる方に向いています。
店頭で展示している自転車は全体のごく一部
当店は多くの自転車メーカーを扱っておりますが、展示スペースが限られますので全ての自転車を置くことはできず、当店で取り扱っている全体量の1割にも満たない程度しか展示しておりません。(用品も同じです)
そのため、店頭にない自転車についてはお取り寄せでご用意しております。(店頭に出し切れずバックヤードで保管している自転車も多くございます。)
ママチャリの場合は特に冬の期間の在庫は少なめにし、2月末頃に大量に仕入れていますので春前に自転車をお求めの場合は個別でのお取り寄せやご予約でも承っております。
残念ながら簡単に見てすぐに帰られる方もいらっしゃいますが、当店ではご要望などお伺いしながら豊富な取り扱い量の中からお客様へご提案をさせて頂いておりますので、ご来店の際はまずはお気軽にご相談下さい。
ちなみに、当店が店頭在庫にするママチャリは以下2つの仕様を必須条件としています。
①LEDオートライトであること
②ローラーブレーキであること
上記仕様に該当しないブロックダイナモライトやバンドブレーキなどの自転車は原則として在庫にしておりませんので、お取り寄せでのご用意となります。